1943年9月4日
九月四日
イエズスが言われます。
「神は、マリアに『アヴェ』と言うためだけに天使を遣わしたのではありません。おお、いとしい子らよ、神は、思いやりをもって、あなた方に挨拶します。神は、天使たちを通して、あなた方に聖なる霊感を送ります。神は、朝から晩まで、夜から朝まで、あなた方に祝福を与えます。あなた方は、常に、神の思いの波に包まれています。それは、愛のある、洞察に富んだ波です。
それでは、なぜ、あなた方はほとんど気付かないのでしょう? どうして、正義と聖性のうちに生きられないのでしょう? それは、あなた方が恵みの感化を受けにくくなっているからです。善に反する意志によって、愛の業に鈍くなっているからです。
ガブリエルはマリアに『アヴェ』と言いました。すると、天使の声の響きは、すでに恵みで満たされていた女性に新たな恵みの波をもたらしました。彼女の汚れのない霊の強い光は、輝きの頂点に達しました。マリアの霊の反応が完全だったからです。
謙遜、敏速、慎み、祈り・・・これらの美徳で、天使の言葉を受肉の最初の火花にしないものがあるでしょうか? 永遠なる方が、御子の体の最初の聖櫃とするために選ばれた者を原罪から除外された恵みは素晴らしいものでした。けれども、マリアの反応は、なんと素晴らしかったことでしょう!
もし、賜物が与えられたのが、ほかの人間だったら、それが、神だけが知っている秘密の賜物ではなく、人に知られる明白な贈り物、つまり、至高の知性、超自然的な教え、燃えるような思索、そしてわたしが言っている道徳的、精神的な賜物だけだとしても、少なくとも時折、そのような贈物を自慢せずにいられるでしょうか?
ところが、マリアは、少しも自慢しませんでした。神は、彼女を王座へ引き上げましたが、上がれば上がるほど、彼女の愛と謙遜は増しました。彼女を悪のあらゆる欺きから守るために神の手が伸ばされていることを、彼女に理解させればさせるほど、悪に対する警戒は増しました。
マリアは、完徳の可能性を与えられた多くの霊魂が犯しやすい過ちを犯しませんでした。『神がわたしを見守っていてくださる。神がわたしを選んでくださった。敵からの守りは、神に任せておきましょう』とは言いませんでした。そうではなく、自分の中に神の業を認めつつも、霊的贈物に関しては、自分が最も見捨てられた存在であるかのように振る舞いました。暁から日没まで、そして、天使たちに見守られながらの汚れない眠りの間にも、彼女の魂は警戒を怠りませんでした。
マリアが誘惑を免れたと考えてはなりません。誘惑者は、わたしをも見逃しませんでした。彼女を免除しなかったのは、二つの理由からです。第一に、マリアは、汚点がありませんでしたが、被造物でした。わたしは神でした。第二に、ルチフェルにとって、キリストをはらむ女性の子宮を破損することの方が、キリスト自身を攻撃するよりも重要だったからです。
狡猾な者は、言葉が何の罪もない子宮の中で、霊が霊に融合することによって受肉化されることを知っていました。もう一度言います、何の罪もない子宮です。彼は、エバ以来、すべての女性を誘惑して来ましたから、自分が永遠の勝利者に征服されることは決してないと確信していました。
ただ一人の女性だけが、常に抵抗しました。マリアです。そして、唯一者だけが知っています、ルチフェルが彼女の超天使的な魂を振り動かして暗くするために、どんなきらびやかな誘惑を広げたかを。その唯一者とは神です。ある種の秘密については、あなた方の能力を超えるので教えられません。あなた方は、天におけるマリアの輝きから、彼女の霊魂の気高さを推察するでしょう。彼女自身の意志によって獲得された気高さです。そして、彼女は、神への愛から、聖なる者になることを切望しましたから、至上の助けがなかったとしても、極めて偉大でした。
ですから、天使が『恵みに満ちた方』と言ったのは、全く正しいことです。そうです、恵みに満ちていました。恵み、つまり神は、彼女の中にありました。つまり、神の恵みを、彼女は千倍もたらすことができました。
おお、子らよ、天上的なものがあなた方の内にキリストをはらませるために必要なのは、あなた方が恵みを固守すること、恵みによって集まること、恵みを増やすこと、恵みの中で呼吸することです。体の生存には、空気と食物が必要です。霊魂が生きるためには、恵みの中で呼吸しなければなりません。すると、光が下り、あなた方の中で肉となり、キリストの神秘的な誕生があります、マリアの中に本当に生まれた時のように。
アヴェ・マリア、恵みに満ちた方。あなたたち全員、おお、マリアの初子と似ても似つかないキリスト教徒たち、彼女を見なさい。特に女性たち、彼女と似ていない女性たち、彼女を見なさい。そして学び、熟考しなさい。あなたたちは、被造物の恵みの命に反する肉欲によって、千の顔を持つ悪への道を開きました。恵みがなければ、人間は悪魔となり、世は地獄となります」。