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ヴァルトルタの主著に対する教会の見解は?

至聖なる受胎告知のバシリカ大修道院で行われたマリア・ヴァルトルタの葬儀ミサでの、ガブリエル・ロスキーニ神父(O.S.M.、聖務聖省および列聖省顧問)による説教の模様

ヴァルトルタの著作に対する教会の最新の(そして現在法的拘束力を持つ)見解は、1992年に信仰教理省がセントロ・エディトリアーレ・ヴァルトルティアーノ社(マリア・ヴァルトルタの著作の出版社)のピサーニ博士に対して、テキストに一切の修正を加えることなく、そのまま出版を続けることを明示的に許可した決定によって示されています。したがって教会は、出版社にヴァルトルタの『私に啓示された福音』(『神人の詩』としても知られる)の出版を許可し、信徒がそれを読むことを許可したのです。この措置と許可は、この著作が信仰や道徳に関する誤りがないことを認め、信徒たちが安心して読むことができるものであることを暗に認めています。

これに加えて、複数の司教や教会権威がヴァルトルタの著作を徹底的に調査した結果、信仰と道徳の面でおいて誤りがないことを宣言しています。ヴァルトルタの著作は、1948年にピウス十二世によって出版を命じられただけではなく、当時聖座聖省と直接やりとりをしていたベルティ神父の証言によれば、1961年には聖省によって出版が承認され、1992年には当時信仰教理省長官だったラッツィンガー枢機卿がヴァルトルタの作品の出版を許可しました。1992年5月6日付の手紙(Prot. N. 324-92)で、イタリア司教協議会の書記であるディオニージ・テッタマンツィ司教は、エミリオ・ピサーニ博士(マリア・ヴァルトルタの著作の出版社)に宛てて、この著作を「読者の真の利益と教会の信仰への真の奉仕の精神において」引き続き出版する許可を与えました (Pro e contro Maria Valtorta (5th Edition), Centro Editoriale Valtortiano, 2008, pp. 263-265)。ピサーニ博士はこの手紙について次のように述べています。

「私たちは、マリア・ヴァルトルタの著作には信仰や道徳に関する誤りや不正確な記述は一切含まれていないという結論にすぐに達しました。そうでなければ、テッタマンツィ司教は『読者の真の利益のために』、そのような特定の誤りや不正確さを訂正または排除するよう出版社に求めたはずです。テッタマンツィ大司教は、作品の超自然的な起源を宣言するあらゆる表現を訂正するようにも求めませんでした。彼は、『読者の真の利益のためには』、出版社が巻頭で行うべき唯一の宣言で十分であり、教会の信仰に対する真の奉仕の精神で行動すべきであると考えていたからです。実際、教会は、信仰や道徳に反する書籍の場合は、啓示であると主張せず、霊感を受けたとすら言わないものでも非難してきました。内容は承認され、形式においても無罪とされた。これが、マリア・ヴァルトルタの作品に関して教会当局が取った最新の立場を要約するものです。この立場は、1992年6月30日にバチカンの聖省宮殿で出版社のエミリオ・ピサーニに口頭で確認されました。その際、CEI(イタリア司教協議会)の書記長の手紙が信仰教理省の部署から提案されたことが彼に知らされました」。

各国において、このような著作に関する教会の公式見解を伝達したのは司教協議会の事務局長であることに注意してください。初版が禁書目録に登録された理由に関わらず、禁書目録への初版の登録は、第二版以降の版を承認した人々によって、事実上無効とされました。ヴァルトルタの著作は、現代のカトリック信徒にとっては非難や禁止の対象とはみなされません。詳細については、『禁書目録の現在の法的および道徳的価値(マリア・ヴァルトルタの事例研究付き)』のJCL論文を参照してください。

教皇パウロ六世は、世界的に著名なマリア学者であるガブリエル・ロスキーニ神父(O.S.M.)に祝辞と祝福の手紙(N. 250075)を送ったことにより、ヴァルトルタの作品を好意的に評価していることを明らかに示しておられます。この手紙は、ロスキーニ神父がヴァルトルタの著作に関する395ページにわたるマリア学の研究論文を教皇に送ったことに対する返答でした。マーク・ミラヴァーレ博士(S.T.D.,)は次のように書いています

『神人の詩』に含まれる広範なマリア論は、二十世紀で最も偉大なイタリアのマリア学者であり、聖座聖省の顧問でもあったガブリエル・ロスキーニ神父(O.S.M.) によって書かれた400ページにわたる研究のテーマでもあった。1974年1月17日の手紙で、ロスキーニ神父は彼の著作『マリア・ヴァルトルタの著作における聖母マリア』に対してパウロ六世から祝辞の言葉を受けた。国務長官からの手紙には、「教皇聖下は、あなたの尊敬の念を表すこの新しい証言に対して心から感謝しており、あなたがその仕事から豊かな霊的利益を得る慰めを受けることを願っています」と記されている。パウロ六世によって与えられた教皇の祝福も、国務長官を通じて発行された教皇の祝辞も、信仰教理省によって「禁止」されたり「教義上誤りがある」と宣言された一連の私的啓示に基づくテキストには与えられなかっただろう。

マリア・ヴァルトルタの作品、またはその一部は、複数の司教から印刷許可を受けており、ロマン・ダニラク司教(神学博士、民法および教会法の博士)は『神人の詩』の英訳に対する承認の手紙を発布しました。司教はローマ教皇庁立ラテラノ大学で神学博士号と民法および教会法の博士号を取得しておられます。司教の手紙の結論では次のように述べています。「マリア・ヴァルトルタの主要な作品『神人の詩』は、正典福音書、教会の伝統、そして教会の教導権と完全に一致しています」と。さらに、ロマン・ダニラク司教はこう書いています。

「私は『神人の詩』を深く研究しました。英語訳だけでなく、ベルティ神父の注釈付きのイタリア語版も研究しました。私はそれらが神学的に健全であると断言し、ベルティ神父の学識と、ヴァルトルタの著作のイタリア語版に対するベルティ神父の注釈を歓迎します。さらに、1943年から1950年までの『マリア・ヴァルトルタの手記』をイタリア語の原文で研究しました。そして、マリア・ヴァルトルタの著作が神学的に正統であると断言したいと思います」。

さらに、もしマリア・ヴァルトルタの作品が信仰や道徳に反する誤りを含んでいたり、教会から非難されていたとすれば、ほとんどのカトリック信徒は、次に挙げる人々が列福あるいは列聖されることはないだろうと考えるでしょう。すなわち、ヴァルトルタの著作を公に読み、支持していたガブリエル・アレグラ神父(2012年に列福)。マリア・イネス・テレサ修道女(2012年に列福)。ヴァルトルタの著作を35の宣教の家に送り、著作を携帯し、旅行中にそれを読んでいたマザー・テレサ(2016年に列聖)のような人物。またピエトレルチーナのパードレ・ピオ(2002年に列聖)。ピウス12世教皇(2009年に尊者)。さらに、ジョルジオ・ラ・ピラ(1980年代に神のしもべとされた)がマリア・ヴァルトルタの作品を承認した証拠もあります。

ヴァルトルタの著作に発布された出版許可や、何人かの司教によってヴァルトルタの著作またはその選集に与えられた印刷許可を超える、より徹底的な承認に関しては、教会はまだマリア・ヴァルトルタの人物像や著作を調査しておらず、それが超自然的な起源であるかどうかについて、信仰教理省から公式かつ普遍的に拘束力のある教会法的声明は出ていません。ですから、カトリック信徒はヴァルトルタの著作の超自然的な性格について、自由に意見を形成することができます。多くの司教、著名なカトリック神学者、著名なカトリック信徒、さらには列福された人物が、ヴァルトルタの著作の超自然的な性格を信じると公に表明しており、彼らも、すべてのカトリック信徒が、そのようにする完全な自由を持っています。

これらのすべてに関する詳細と文書は、この電子書籍の「教皇、信仰教理省(聖省)、およびバチカン新聞によるマリア・ヴァルトルタの主要な著作に関する声明と行動」という章に記載されています。

この記事は、valtorta.com.auから和訳したものです。